2008-07

毒にもいろいろ

2007年9月20日(木) くもり 

屈斜路コタンから釧路川源流部へと続く湖畔沿いでは今、紫色の花が最盛期である。
07092001

これこそが採集狩猟漁労民族の間ではもちろん、世間一般でも名高いトリカブトだす。
アイヌ語ではトリカブト属の根<surku>という。

トリカブトがお持ちの有毒成分アコニチンたるや、青酸カリの100倍だと!
青酸カリの脅威もわかるようなわかんないようなもんだが、その100倍っちゅーのは、もンのすごーく強力そうだというのは感覚的にもわかる。

採集狩猟漁猟民族が矢じりの先につけて使用したという話は有名。
トリカブト自体は比較的目に付きやすいが、生じる土地によって毒性に違いがあると考え、より毒性の強いものを求め、山を越えて他村へまでも採りに行ったという。

毒性の強弱によって呼び名も変わったくらい。つまり狩猟民族にとっては大事なものだったのだ。

トリカブトの毒に加え、スズメバチの毒針とかフグの油とか唐辛子とか他の動植物の毒とカスタマイズして使うこともあり、少量で200kgものヒグマを倒すことができたそうだ。ひょえーっ!

毒は根にある、というか根だけにある、と思っていらっしゃる方が多いようだけど、とんでも8分、歩いて10分!
(ちょっと古かったか)
葉っぱや花粉にもあるんだぞ。

松前藩随一の学者であった松前広長による地理・風俗・産物志「松前志」(1781年・天明元年)には、「寺の法会でトリカブトの芽を間違って供膳の具に入れ、食べた者2人が即死した」だの「江戸から来た一無という医師はフキが好きであった。その下僕が間違ってトリカブトの芽を味噌に和えて食前に出したので、その医師が食べて即死した」といった内容が記されている(あっ、ちょっと隠していた知識が)。

でも、採集狩猟漁猟民族は「毒草には毒草なりの役割がある」という考え方を持っていた。
神謡では、ヒグマ=お客さま、トリカブト=お客さまを招く使者、という位置づけをしている。

つまり、ヒグマを仕留めることも「殺す」のではなく、<surku-kamuy>トリカブトの神が獲物を酔わせたのだと。
そゆこと。

それにしても。
山菜にしろキノコにしろ、今は図鑑という便利なものがあるけど先人たちには感謝しなくては、ね。

図鑑に「毒がある」って書いてあるっちゅーことは、少なからず死に至らないまでも犠牲者がいたわけだもんな。笑いが止まらなくなっちまった人とか?!

そういえば18日のブログで回答を呼びかけたキノコは、誰からも返事が無かったので(泣)自力で調べた結果、スギタケモドキではないか、と。

毒の有無に関しては「食べられる。但し、人によっては軽い中毒を起こすことも」…って。おいおい。
さあ、どうするべ? 


テーマ:北海道/道東 - ジャンル:地域情報

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