2008-07

視察報告・10(2月24日のできごと)雪が降れば思い出す

2008年4月2日(水) くもり のち 晴れ 風強し

憂鬱な気分で目が覚める…ってのもどうかと思うが。

たぶん、玄関のドアが開けられないくらいに吹き溜まっているはず→<Kussharo Factory>の看板犬が用を足したくても外に出られない→ピーンチ!→なにがなんでも除雪をせねば。

除雪スタイルをまかない、意を決して玄関を開ける!…前の段階ですでに曇りガラスの向こうに雪の存在が見て取れる。
08040201

ロックを外してスライドさせるが、あ、開かない。外から雪が圧迫&凍り付いているんである。

やっとこさこじ開けたものの、それまでドアに頼って寄りかかっていた雪たちが、それこそ雪崩のように玄関の内側に倒れこんできたもんだから、今度は閉まらなくなっちまった。はああああ。

とりあえず、外界とをつなぐ通路を掘り出す。まったく運動不足の身にはこたえる仕打ちじゃ。
前を横切る町道は、あちこち腰の位置くらいまで吹き溜まっていて、除雪車が来るまで手も足も出んわい。

とにかく雪を運ぶ。ひたすら運ぶ。塊を崩しては運ぶ。
除雪とはつまり場所移動である。存在してもらってちゃ困るところにある雪を、存在していてもいい場所に移すわけである。
だったら最初っからあってもいいところにだけ降ってくれりゃいいものを…。ぶつぶつ。

1時間以上、雪と格闘したころ、待望の除雪車がうなりをあげてやってきた。いえーい!
やってきて、あっという間に去って行ってしまった。雪の壁を残したまま。
えっ、行っちゃったのお?

たぶん吹き溜まり箇所が多すぎて、とりあえず道を開けるだけにしときます。また後で、もしくは明日にでも改めてきれいに除雪しに来ます−ってことなのだろう。ってことに違いない。ってことだよね? じゃないと困る。車はいまだに戻せないでいるのだ。

コタンを視察すべく出発したのだが、まだ除雪されていない箇所が多く残っていて一周どころか半周もできん。
この時点で風はまだまだ強く、吹き溜まりは成長する一方だ。
ちなみに地吹雪というかホワイトアウト(視界2m以下になること)の超ミニチュア版。
08040202

この現象が大規模に短時間で繰り返されたのである。

なんだか、もう疲れちった。腕はだるいし、腰は痛いし。
汗もかいたし、風呂に入るべし。ぜいたくにも朝風呂ならぬ昼風呂じゃ。

でもって、初公開。じゃじゃん!
08040203

世にも珍しい(!?)浴室の中にできた吹き溜まり。
<Kussharo Factory>の風呂小屋における「通気性の高さ」および「機密性の低さ」を物語るにふさわしい1枚である。
はっはっはっ。屈斜路中の風呂を探したって、ここまでの自然現象はなかなか見られないんでないかい? どうよ。

露天風呂じゃないんだから。ちゃんと雨風をしのぐべく屋根と柱と壁があるにもかかわらず、なんだから。
いやいやいやいや、それにしてもここまで吹き溜まったのは珍しい。
わやわやわやわや。

午後3時過ぎ。
再び、除雪車が登場し、雪の壁をとっぱらって行ってくれた。車も24時間ぶりくらいで所定の位置に戻りましたとさ。


2月24日(日)のできごと

そう。この日の松阪も雪だった。朝起きてカーテンを開けたら、うっすらと積もっていたのだった。
<Kussharo Factory>看板犬の散歩コースとして定着した松阪城址から見下ろす松阪御城番屋敷(ごじょうばんやしき)も、しっかり雪化粧。
08040204

石畳の通りを挟んで左右に建つ御城番屋敷とは、1863年に建てられた松阪城の警備を担当する紀州徳川藩士とその家族のための住居なんだと。官舎ってことかいな。
しかしこの番屋敷建設にあたっては聞くも涙語るも涙の話が存在するようで、興味のある方は…五字分で調べてみてね。

ちらほら咲き始めた松坂城内の紅梅も美しかった。
08040205

梅の花は屈斜路に…あるんかいな? とにかく久しぶりに花が咲いている実物を見た。

この日は松浦武四郎記念館で「第13回武四郎まつり」が行われた。
屋外のイベントスペースではオープニングセレモニーに続いて、地元中学校のブラスバンド部による演奏や踊りなどが花を添えた。

出番を待っていたブラスバンド部員の女子生徒たち。
「寒いよお」と震えているから「部屋の中で待っていられないんかい?」と尋ねたら、「楽器が汗かいちゃう(=結露)とたいへんだから」。なるほど。「人間のほうがカゼひいちゃいそうだな」「へへへ。楽器(値段が)高いし」。健気である。

毎年、北海道内のアイヌ文化伝承保存会を招いて行われるというアイヌ古式舞踊。
ことしは鵡川の<ウタリ>同胞、仲間によって<upopo ウポポ>座り歌<hussahe ro フッサヘロ>お祓いの踊りなどが披露され、大勢の観客を魅了していた。

23日に行われた、松浦武四郎生誕190年等記念事業オープニングイベントには1200人もの方々が来られたという。曇りときどき雨ときどき晴れときどき霙という、実にめまぐるしく天気が変わる1日だったにもかかららず、だ。

そして武四郎まつりには、冷たい雪が降りしきる中、約3000人が来場されたとのこと。
松阪市民の、武四郎翁に対する関心の高さには敬意を表するとともにうらやましい限りだ。

松阪で過ごさせてもらってから一週間。

松浦武四郎翁のご子孫をはじめ、記念イベントを陰で支えるボランティアのみなさん、熱心に武四郎翁について学んでいる小学校の生徒や先生、アイヌ民族研究をされている学者さんやジャーナリストの方、会場で声をかけてくださった一般市民の方々、そして松浦武四郎記念館のスタッフの面々−。

人との出会いは、かけがえのない財産である。
松阪に呼んでいただいたこと、お会いできたすべての人たち、すべての時間に感謝。
<イヤイライケレー>ありがとうございました

心地よい感慨にどっぷり浸りながら、最後の夜が静かに更けて行った−。
…あっ、救急車だ。

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