一年の計は元旦にあり。で、お年玉もらった気分
2008年1月1日 おまけ
私わ今六十三さいてす 十勝のびんぼうなアウタリの家に二女として生れたものてす 小さい時父にきいた話お書いて見たいと思って書きました とうぞたびの友にして下さいませ
其の1 父わ マタギがたいすきてした。もともと山中に生れ そたつた人たつたようてす それに冬のしうにうげんがなかつたようてす てすから山え入いつて キツネ 木ネツミ テンなと取つて十日に一度くらい けがわおもつてきて それお金にして かぞく 食べていたようてす とくにテンが一番高いねだんて うれたようてす 秋おそくなつて山え弟と二人て行き一日中あるきまわつたがなにも しうかくがなかつたそうてす 夕方になつたのて小川のほとりにたき火して もつて行つたさけおのんて 明日あの山え行つて見ようとうちあわせして ほしぞらた あすも良い天気だなと言つて二人わたき火はさんて ねたそうて しきふとんかわりに松のハのついたエタおたくさん しいて もうふおきて あたまから色々かふつてねたそうて もうあさたなと思つて目がさめたら やたらおもいのてとうした事かと思つて かおにかかつている物およけた所 つめたいものがはらはらかおえかかるのて あ ゆきたと思つて とびおきたら二十センチくらい夜中ふつたらしいのて 弟わと思つて見たら弟のねている所こんもり高くなつているのてす たきびした所わへこんているのてす
それから弟 おこして 火おたこうとしたら マツチがしけつて火がつきません たばこもためになつて 弟の家まて なにもとらないてもとつたんだと話してくれました 私子供ながらも ほんとうにゆきの下にねても ちつしよくしないのたろうか 子供なのて おもしろおかしく話してくれたのかなとふしぎな話たと思いました。

おそらくこれでも通じると思うのだが、なにせ大正生まれの<ハポ>母が書いたもんで、「わ→は」、「え→へ」、「お→を」に、それと古文的表記になっているので濁音か拗音(だっけ? ちいさい文字)にしてもらえると、かなりスムーズに読んでもらえるんではないかと。
でも、なんかなつかしい言い回しでしょ?
ちなみに<アウタリ>は<ウタリ>ともいうアイヌ語で、同胞、仲間つまりアイヌという意味。
「木ネツミ」とは「木ネズミ」=エゾリスのこと。
また、北海道では毛布は「かける」ではなく「着る」、手袋は「はめる」ではなく「はく」という。
実は年末、大掃除、もとい中掃除をしていて金銭出納帳を見つけたのである。
いやあ、柳箸といい、たまに中掃除程度のことをすると見っけモンがいろいろありまする。
で、これまで使っていたものと同じ、かつ新品同様だったから「以前買って忘れていたんだな」と。
新年を迎え、「そうだ、見つけたの使わなければ」ってことでパラパラめくってみたら、なんと一番最後のページに上記の文章が書かれていたのである。
今から20年近く前の記録だ。
もはや続きを書くこともなく、聞くこともできない。
あらためて、今のうちに<エカシ>長老や<フチ>おばあさん、<ウタリ>同胞、仲間に聞けることを聞き、残し、伝えていければと思っている。
おこがましく、エラそうに…。
まあ、新年ということで許してね。
私わ今六十三さいてす 十勝のびんぼうなアウタリの家に二女として生れたものてす 小さい時父にきいた話お書いて見たいと思って書きました とうぞたびの友にして下さいませ
其の1 父わ マタギがたいすきてした。もともと山中に生れ そたつた人たつたようてす それに冬のしうにうげんがなかつたようてす てすから山え入いつて キツネ 木ネツミ テンなと取つて十日に一度くらい けがわおもつてきて それお金にして かぞく 食べていたようてす とくにテンが一番高いねだんて うれたようてす 秋おそくなつて山え弟と二人て行き一日中あるきまわつたがなにも しうかくがなかつたそうてす 夕方になつたのて小川のほとりにたき火して もつて行つたさけおのんて 明日あの山え行つて見ようとうちあわせして ほしぞらた あすも良い天気だなと言つて二人わたき火はさんて ねたそうて しきふとんかわりに松のハのついたエタおたくさん しいて もうふおきて あたまから色々かふつてねたそうて もうあさたなと思つて目がさめたら やたらおもいのてとうした事かと思つて かおにかかつている物およけた所 つめたいものがはらはらかおえかかるのて あ ゆきたと思つて とびおきたら二十センチくらい夜中ふつたらしいのて 弟わと思つて見たら弟のねている所こんもり高くなつているのてす たきびした所わへこんているのてす
それから弟 おこして 火おたこうとしたら マツチがしけつて火がつきません たばこもためになつて 弟の家まて なにもとらないてもとつたんだと話してくれました 私子供ながらも ほんとうにゆきの下にねても ちつしよくしないのたろうか 子供なのて おもしろおかしく話してくれたのかなとふしぎな話たと思いました。

おそらくこれでも通じると思うのだが、なにせ大正生まれの<ハポ>母が書いたもんで、「わ→は」、「え→へ」、「お→を」に、それと古文的表記になっているので濁音か拗音(だっけ? ちいさい文字)にしてもらえると、かなりスムーズに読んでもらえるんではないかと。
でも、なんかなつかしい言い回しでしょ?
ちなみに<アウタリ>は<ウタリ>ともいうアイヌ語で、同胞、仲間つまりアイヌという意味。
「木ネツミ」とは「木ネズミ」=エゾリスのこと。
また、北海道では毛布は「かける」ではなく「着る」、手袋は「はめる」ではなく「はく」という。
実は年末、大掃除、もとい中掃除をしていて金銭出納帳を見つけたのである。
いやあ、柳箸といい、たまに中掃除程度のことをすると見っけモンがいろいろありまする。
で、これまで使っていたものと同じ、かつ新品同様だったから「以前買って忘れていたんだな」と。
新年を迎え、「そうだ、見つけたの使わなければ」ってことでパラパラめくってみたら、なんと一番最後のページに上記の文章が書かれていたのである。
今から20年近く前の記録だ。
もはや続きを書くこともなく、聞くこともできない。
あらためて、今のうちに<エカシ>長老や<フチ>おばあさん、<ウタリ>同胞、仲間に聞けることを聞き、残し、伝えていければと思っている。
おこがましく、エラそうに…。
まあ、新年ということで許してね。
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