2009-06

ウマい鹿肉を食べながら

2009年6月14日(日) くもり のち 雨

昨晩。
「鹿肉食べるかい?」というお誘いのもと、「鹿肉食べる会」が開催された。

北海道に住んでいる人は毎日のようにウニやイクラを食べている−というイメージは大きな間違いである。
それでも比較的手に入りやすいんでしょ…という感覚も、いかがなものかなあ。

<Kussharo Factory>のスタッフにとって、そりゃあ<kito>野生のギョウジャニンニク<pero karus>野生のしいたけといえば比較的手に入りやすい食材ではあるが、野生でも野生でなくても鹿肉となったらやはりいつでも手に入る食材ではない。
<Kussharo Factory>のゆかいな仲間=A湖のPのGみたいに、いつでも望むときに鹿肉を味わえるという恵まれた人間は、北海道内でもそうはいない。けっ!
えーっと、前回、鹿肉を口にしたのはいつだったべか?

年々、全道的に鹿が増えすぎて困るヒトやコトが多くなってきた。
なので年々、なんとか有効活用する手立てはないものかと策が練られてきた。
食用のための販路拡大もその一環である。
もっとフツーにスーパーマーケットなどで購入できるようになれば、ジンギスカンの主役・羊肉のように、北海道人のソウルフードの一つに名乗りを挙げるようになるかもしれぬ。

養殖された鹿いわゆる養鹿(ようろく)も始まってはいるようだが、食べてみたい方はハンターもしくはハンターに近い関係を持つ人と知り合いになるか、阿寒湖のアイヌ部落にあるポロンノという飲食店に行ってみてください。
手っ取り早く、もとい、確実に口にするなら後者案ですな。
その代わり、店長のつまらないギャグを迎え撃つ強靭な精神力が必要になるけどネ。

「ハンティング」の話題になると、<Kussharo Factory>のスタッフにはいつも頭に浮かぶ情景がある。

屈斜路コタンでスクスクと育った少年。
日々、大人たちの言動を分析していた結果、どうやら<cironnup=ci(我々が)ronnu(どっさり殺す)p(もの)>キタキツネを獲って役場に持って行くといくらかのお金がもらえるらしいことに気がついた。
そこで彼は決意した。
よし! 自分でお小遣いを稼ごう!−と。

「そんな簡単に捕まるもんかい?」
「トラバサミを仕掛けたもん」
「と、トラバサミ? どうやって入手したん?」
「マチの金物屋で買った」
「へっ!?」

知る人ぞ知る(知らない人は知らないだろうけど)実はトラバサミのようなワナを扱うには、国や自治体から有害鳥獣駆除等の許可を得ることが必要で、その場合のみ使用可能となっていた…はずである。
現在は(というか平成19年4月をもって)狩猟目的のトラバサミ自体が使用禁止となっている。

小学生相手に、そんな意味アリのトラバサミを売ってしまうとは…。
うーむ。さすがは弟○屈町である。

でもって少年は、<kotan>集落でよく<cironnup>を見かけるポイントにトラバサミをセットした。
したっけ、これがまた、けっこう簡単にキツネが引っ掛かっちまったのであった(本人談)。

「ありゃ!?」−少年はうれしさととまどいを同時に味わう。
考え抜いた末、とりあえずダンボール箱に獲物を収納。そしてその箱を両手でえっちらおっちらと抱え、マチへ行くためのバスに乗り込んだのであった。

30分ほどバスに揺られて、少年は無事に役場へ到着。
誇らしげに“ドン!”と<cironnup>が入った箱を見せられた職員もさぞ困惑したことであろう。

「なしたん? コレ?」
「自分で獲ったんだよ」
「ど、どうやって?」
「トラバサミを仕掛けたんだよ」
以上、イメージ音声。

それでも応対した職員は「7千円だか1万円をくれた」「十分にモト(トラバサミ購入に係った支出金額)はとった」(本人談)というのだから、古き良き時代だったとしかいいようがない。

今から40年近く前の話である。

狩猟やワナに興味のある方へオススメの本といえば−
ぼくは猟師になった
千松信也・著
リトルモア 1680円


ちなみに京都大学を卒業する際に筆者が書いた論文、いわゆる卒論のテーマは「アイヌ民族の近現代史」だったそうだ。


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