2008-04

視察報告・15(2月29日のできごと)函館での閏日

2008年4月16日(水) 晴れ のち くもり

午前中はすこぶる天気が良かったので、本当は早急にやっつけねばならぬ仕事があったのだが仕方なく山へ行って<pukusa プクサ>ギョウジャニンニクを採ってきた。
ゆかいな仲間3軒分に楽しんでもらうくらいはGET!
午後は仕方なく、もとい張り切って仕事に励む。シーズンインを目前に控え、やらねばならぬことがたくさんあるのだ。
もっと早い時期から計画的に事を進めておけばいいんでないかい? ってえのは毎年この時期にこそ思うことである。
どう考えてもやらねばならぬことのほうが、限られた時間を上回っている。
学習能力ゼロ。

すみません、視察報告も延びるだけ延びており…。
でも、まもなく終わりますから。


2月29日(金)のできごと

車中泊がまったく苦痛でない<Kussharo Factory>のスタッフ。
とはいえ、駐車場所を探すのはたいへんなんである。最近は北海道内のみならず内地の方でも「道の駅」が整備されてきているので便利になったが、なまじ街中だとその頼りの道の駅がないのだ。

やはりトイレだけは歩いて行ける距離にあってほしい。そんなフリーの駐車スペースを探してウロウロし、昨晩はやっと見つけた函館市内某所で眠りについたのだった。

夢うつつの中、なにやら人の声が聞こえる。それもかなり間近に。
だんだんと頭の中がクリアになっていくにつれ、それは現実のことだと思い知らされるのであった。

な、なんと!?
一人や二人の会話ではない。複数の人たちが<Kussharo Factory>の車を囲んで話し込んでいるカンジだ。
幸か不幸か、外気の寒さでガラスはびっしりと曇っており、外のようすを窺うことができない。見えない人の気配にビックリして吠え出しそうな看板犬をなだめすかし、沈黙を維持する。

果たして−。
ラジオの音まで流れ出した。り、理解できん。何事じゃ。時計の針はまだ6時を過ぎたばかりである。朝の6時といったらまだ暗く…はなかった。ぼけぼけの頭の中に場違いなくらい明るいけたたましい声が侵入してきた。
「今朝も元気にラジオ体操を始めましょう!」
…………。

4年に1度しか巡ってこないという日は、こうして劇的に幕を開けたのだった。


開館時間を待って、函館市北方民族資料館(大人1人300円)へ。
http://www.zaidan-hakodate.com/hoppominzoku/min.htm
エントランスには、コロポックルの像を囲むようにドドーンとアイヌ風俗絵巻が取り囲んでいた。
08041601

像だけは写真に撮っていいと言われたのだが。すみません、どうしても周りが写ってしまいまして…。

幕末から明治にかけて活躍したアイヌ絵師・平澤屏山が残した「アイヌ風俗十二ケ月屏風」の原本は、この資料館から近い市立函館博物館に所蔵されているという。
屏風好きな<Kussharo Factory>の入館料支払い担当は、ついつい1枚ずつをじーっくり見てしまっていた。
すると人のよさそうな学芸員さんが近づいてきて、ご丁寧に説明してくださるんである。

「コレは何を意味していると思います?」
「実は○○なんですよ!」
ジェスチャーを交え、声の強弱を効果的に操り、20分近くも。気が小さいもんで、まさか「知っています」とか、ぶつけられた質問にしっかり答えたらマズいべなあ、などと考えながら聞いていたからよけいに疲れてしまった。
けれど、これだけ熱心に説明してくれるということはとてもありがたいことである。トークの勉強にもなったし。

花鳥風月を描いた屏風絵だったら、1枚の中に収められている春夏秋冬の移り変わりを楽しむことができる。
平安物語絵巻は平面に描かれているにもかかわらず、巧みな技により右から左へ視線を移していくと動きが見える。
歴史の教科書にも載っていた洛中洛外図屏風は、以前はやった「ウォーリーを探せ」みたいなもんで、マジメな人たちばかりが描かれているわけではないことを発見したりして実に楽しい。

そこへいくと、アイヌ風俗絵というのは必ずしも楽しめるものではない、と<Kussharo Factory>の学芸員さん説明聞き役担当は思う。
アイヌは文字を持たなかっただけでなく、絵画という文化も形成されなかった。というのも、アイヌの精神観では偶像や姿を写したものには悪霊がとりつくと考えられていたからだ。他地域の先住民族には多いトーテムポールの類がアイヌに見られなかったのもそのためによるとされている。儀式の際に重要な役割を果たす<pasuy パスイ>捧酒箸などにはクマやオオカミといった動物などが彫りこまれているが、写実的なモノは不吉であるとされ、わざと抽象的に仕上げられている。

なので、現存するアイヌ絵はすべて和人の手によって残されたものだ。
写真がなかった頃のアイヌの風俗を知るうえではたいへん貴重な史料とされるが、和人がアイヌをどのような目で見ていたのかも垣間見える。

衣服の襟のあわせ方や靴を履かず裸足で暮らしているように描かれているのは、間違いなく蔑視の表現だ。
もちろん現在では、そのような歴史的背景も含めての解説が伝えられているが。

興味のある方は、江戸時代中期に活躍したアイヌ絵師・小玉貞良の「夷画(えぞえ)」を紹介した



などがおススメです。

北方民族学研究の世界的権威・馬場脩氏の収集物(馬場コレクション)や、海外流出を危惧し私財を投じて調査・収集に奔走した元北海道大学名誉教授・児玉作左衛門氏による資料(児玉コレクション)が数多く展示されており、見ごたえ十分。2時間以上、堪能しました。

たまに頭を使うとお腹が空いた−。
函館に来る楽しみのひとつに、ゆかいな仲間との再会がある。
携帯電話にかけたら本人は不在だったが、奥さまがいらっしゃるというので昼時を狙って訪ねた。

函館元町ホテル(仲間リンクにも掲出中)
http://www.hakodate-motomachihotel.com/

さすがご自慢の大沼牛100%「大沼牛のジュ〜ジュ〜鉄板ハンバーグ」は、なまらうまかった。
メインにスープとサラダとライスとコーヒーが付いて1300円。写真はチーズをプラスした1400円。
08041602

あっ、いま思い出してもよだれが
もちろん宿泊されていいんですけど、函館に行かれた際はお食事だけでも寄ってみてくださいまし。

屈斜路にいたころから人脈が広いことで知られていた彼は、函館でもその手腕に磨きをかけたらしい。
先日、道南の異業種が連携して観光情報の発信やツアーの商品開発に取り組む協議会を結成した……と新聞に載っていた。
活躍を祈るばかりである。

「今日中に屈斜路まで帰る」といって奥さまと従業員さんを驚愕させたのもつかの間、札幌へ向かって走っている途中で、今晩どこかでもう1泊していこうということに。
とりあえず話題の洞爺湖は見ておかねばなるまい。
主会場となる建物を見たことよりも、某サイロ展望台にある土産物店の片隅=トイレの前に<sintoko シントコ>行器が無造作に置かれていたことのほうに強い印象を受けた。

札幌では、お約束の東急ハ○ズで買い物。せっかくだからラーメンを食べようということになったのに、釧路でよく行く某チェーンのラーメン店でいつもの味を堪能し、夜は某道の駅にて就寝。

安眠できるぞ。

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