名前勝ち! 負け?
2007年12月23日(日) 晴れ
<アイヌプリ>アイヌの習慣によると、アイヌが子供に名前を付けるのは(その子が)5歳か6歳くらいになってからだったという。
明治時代以前はそもそも戸籍が無かったし、生まれた子供が全員元気に育つわけでもなかったから急ぐ必要がなかったらしい。
けれど、アイヌにとって名前というのは神に祈りを捧げるときに使われる大切な「持ち物」でもあったから、いざ付けるときにはその子の性格を考慮し、親や一族の願いも込めて与えられた、と。
たとえば、アイヌ歳時記(萱野茂・著/平凡社新書 700円+税)によると、


著者の父親はアレクアイヌといい、ア=座る、レク=しゃべる、さえずる、アイヌ=男・人間、という意味だったそうだ。雄弁になれという願い通りの人だったという。
また村内にはイソンノアシという名前の人がいて、イソン=狩り上手、ノ=まったく、アシ=私たちという意味だったらしいが、生涯クマの一頭も獲れない人で、村の人たちは「名前負けしたな」と言っていたとか。
女の子には畑仕事などで穀物をたくさん手に入れられるようにということで、いい名前が付けられたらしい。
著者の祖母、てかってはテク=手、アッテ=多い、つまり「この子が生まれたので手が多くなった」という意。伯母のうもしまてっはウ=互い、モシマ=別、テク=手、すなわち「私には新しく別の手が生まれた」ということで、いずれも母親の考えで付けられたという。
ちなみに男名がカタカナ、女名がひらがななのは、戸籍係の役人が「アイヌの名前は聞いただけでは男か女かわからない」ということによる便宜上の表記が慣例化してしまったんだと。
それも明治時代になって国がアイヌ名を禁止してからは(完全に認められなくなるのは終戦前のころだったというが)叶わぬものになってしまった。
禁止以前はアイヌ名、過渡期はアイヌ名と日本名の併用もあったようだが…。
いずれにしても古今東西、名前に込める思いというのはアツいもの。
ゴダイゴだって、♪名前 それは 燃える 命♪ って歌っていたではないか(古いなあ)。
毎年この時期、恒例として「新生児の名前ランキング」なるものが発表されるのもその延長線にあるわけで。
子供の名前だけじゃないぞ。
ペットにしたって、店の名前にしたって、当事者は考えて悩んで「コレだ!」と信じて付けるもんなんである。
さて−。
毎年12月の最終日曜日といえば有馬記念である。
いきなり競馬かい。
いや、前フリは例のごとくながーく述べてきた。
「前畑ガンバレ」とか「音速の貴公子」とか「伸身の新月面が描く放物線は栄光への懸け橋だ」とか(賛否は別にして)何年経っても語り継がれる実況中継フレーズというのはあるもんである。
競馬でいえば何といっても、ってゆーかあくまでも<Kussharo Factory>実況中継評論担当によると、これまでのイチオシは、
菊の季節に桜が満開
である。
いつかの菊花賞でサクラなんちゃら(注:なんちゃらという箇所にはちゃんと名前が入る)という馬が優勝したときのこと。きちんと知りたい方は調べてね。
美しい。実に美しい表現である。
が、今年のきょう。
もしかしたらそれを超えるようなフレーズがテレビから聞こえてきたのであった。
「祭りだ!祭りだ!祭りだ!」−。
…って、サブちゃん(=北島三郎・北海道渡島管内知内町出身の演歌歌手)かい! とツッコミを入れたくなるよーな。
9番人気だったという、その名もマツリダゴッホ。
おいおい、どういう思いを込めたんでいっ。
いや、付けた人たちは大マジメだったに違いない。
そう信じるぞ。
実況中継アナウンサーとしては、たぶん狙ったわけでもヒネリを加えたわけでもなく、「来た」馬を呼んだらこうなっちまった…というだけなんだろうが。
今年の笑い納めにはいいかもしんない。
おかげで咳がまた悪化したぞ。
<アイヌプリ>アイヌの習慣によると、アイヌが子供に名前を付けるのは(その子が)5歳か6歳くらいになってからだったという。
明治時代以前はそもそも戸籍が無かったし、生まれた子供が全員元気に育つわけでもなかったから急ぐ必要がなかったらしい。
けれど、アイヌにとって名前というのは神に祈りを捧げるときに使われる大切な「持ち物」でもあったから、いざ付けるときにはその子の性格を考慮し、親や一族の願いも込めて与えられた、と。
たとえば、アイヌ歳時記(萱野茂・著/平凡社新書 700円+税)によると、

著者の父親はアレクアイヌといい、ア=座る、レク=しゃべる、さえずる、アイヌ=男・人間、という意味だったそうだ。雄弁になれという願い通りの人だったという。
また村内にはイソンノアシという名前の人がいて、イソン=狩り上手、ノ=まったく、アシ=私たちという意味だったらしいが、生涯クマの一頭も獲れない人で、村の人たちは「名前負けしたな」と言っていたとか。
女の子には畑仕事などで穀物をたくさん手に入れられるようにということで、いい名前が付けられたらしい。
著者の祖母、てかってはテク=手、アッテ=多い、つまり「この子が生まれたので手が多くなった」という意。伯母のうもしまてっはウ=互い、モシマ=別、テク=手、すなわち「私には新しく別の手が生まれた」ということで、いずれも母親の考えで付けられたという。
ちなみに男名がカタカナ、女名がひらがななのは、戸籍係の役人が「アイヌの名前は聞いただけでは男か女かわからない」ということによる便宜上の表記が慣例化してしまったんだと。
それも明治時代になって国がアイヌ名を禁止してからは(完全に認められなくなるのは終戦前のころだったというが)叶わぬものになってしまった。
禁止以前はアイヌ名、過渡期はアイヌ名と日本名の併用もあったようだが…。
いずれにしても古今東西、名前に込める思いというのはアツいもの。
ゴダイゴだって、♪名前 それは 燃える 命♪ って歌っていたではないか(古いなあ)。
毎年この時期、恒例として「新生児の名前ランキング」なるものが発表されるのもその延長線にあるわけで。
子供の名前だけじゃないぞ。
ペットにしたって、店の名前にしたって、当事者は考えて悩んで「コレだ!」と信じて付けるもんなんである。
さて−。
毎年12月の最終日曜日といえば有馬記念である。
いきなり競馬かい。
いや、前フリは例のごとくながーく述べてきた。
「前畑ガンバレ」とか「音速の貴公子」とか「伸身の新月面が描く放物線は栄光への懸け橋だ」とか(賛否は別にして)何年経っても語り継がれる実況中継フレーズというのはあるもんである。
競馬でいえば何といっても、ってゆーかあくまでも<Kussharo Factory>実況中継評論担当によると、これまでのイチオシは、
菊の季節に桜が満開
である。
いつかの菊花賞でサクラなんちゃら(注:なんちゃらという箇所にはちゃんと名前が入る)という馬が優勝したときのこと。きちんと知りたい方は調べてね。
美しい。実に美しい表現である。
が、今年のきょう。
もしかしたらそれを超えるようなフレーズがテレビから聞こえてきたのであった。
「祭りだ!祭りだ!祭りだ!」−。
…って、サブちゃん(=北島三郎・北海道渡島管内知内町出身の演歌歌手)かい! とツッコミを入れたくなるよーな。
9番人気だったという、その名もマツリダゴッホ。
おいおい、どういう思いを込めたんでいっ。
いや、付けた人たちは大マジメだったに違いない。
そう信じるぞ。
実況中継アナウンサーとしては、たぶん狙ったわけでもヒネリを加えたわけでもなく、「来た」馬を呼んだらこうなっちまった…というだけなんだろうが。
今年の笑い納めにはいいかもしんない。
おかげで咳がまた悪化したぞ。


