2007-11

屈斜路コタンのイチャルパ・12(最終章)

2007年11月24日(土) 晴れ ときどき くもり

風もなく、穏やかな初冬晴れ。絶好の外仕事<外出日和である。
−と、そこへこれまた絶好のタイミングで来人が。

<イチャルパ>先祖供養祭で副祭主を務めてくださった方が登場。
「天気もいいし、風もないから<ヌサ>祭壇の仕上げをしようかと思って」
はい!

祭主にも声をかけ、湖畔のヌサへ。

ここで副祭主氏より相談が。
役目を終えた(=朽ちた)<イナウ>木幣をどうするか? と。
このあたりのやり方は各地さまざまだという。
毎年毎回、新しいイナウとすべて取り換えるところ。
毎年毎回、手前に重ねていき、役目を終えたものから外していくところ。

祭主氏が「昔(あった屈斜路コタン)のヌサはずっと残していたな」という。
昨年まで祭主を務めてくださっていた方もそのようにしていたようなので、今年もそれに倣うこととする。
ただし<タクサ>笹の葉で作った魔除けは毎年替えるものだそうだ。

<ヌサコカムイ>祭壇の神<オンカミ>礼拝をしてから、イナウやタクサをしっかりとヌサにくくりつけ、役目を終えたイナウはヌサの裏手へと運ぶ。

このほかイナウを削った際に出た木の皮や削りかす、残念ながらイナウにはできなかった柳などは捨てずにとっておいたのだが、それらもヌサの裏手へ集める。

これらは火を焚いて<omanteオマンテ>送る。イナウ・オマンテ−「焼く」とか「燃やす」というような言葉は使わないという。

オマンテは<i-omante イ・オマンテ>物・送るに代表され、熊の霊送りを筆頭に動物の霊送りが一般的のように見られるが、アイヌには自分たちで作った道具や器、針や糸巻きといった小さな物まで、役目を終えたものに対して丁寧に感謝の祈りを捧げ、<ロルンプヤ上座の窓から外へ出してヌサに並べる器物送りという習慣もあったということは語り継がれている。

屈斜路コタンを見守ってくれる神々に改めて、酒と感謝の祈りを捧げる。
07112401

<レタチリ>オオハクチョウの鳴き声が響き渡るなか、煙がゆらゆらと天高くのぼっていった。

テーマ:北海道/道東 - ジャンル:地域情報

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