屈斜路コタンのイチャルパ・2
2007年11月2日(金) くもり ときどき 晴れ
今年、屈斜路コタンで行われる<イチャルパ>の祭主を引き受けてくださった某氏。
「私なんかがそんな大役を?」というとまどいがまずあったそうだが、「日ごろお世話になっているご恩返しができるのなら」「少しでも私が知っていることは包み隠さず伝えていければと思い」承諾した、と胸の内を明かしてくれた。
その某氏は集まりの冒頭、「アイヌには敬老精神というか年上を大切にする気持ちが強い。一年でも早く生まれた方は人生の先輩である」といい、現在、屈斜路コタンで暮らす最年長の男性を祭主とし、氏は副祭主として<イチャルパ>を支えていきたい、このことはぜひ了承してほしいと話し、参加者は全員うなずいたのだった。
さて−。
先祖供養祭<イチャルパ>に限らず、アイヌ民族の儀式に関する執り行い方は祭主を務める<エカシ>長老によって違う、ということは昨日も書いた。
たぶん、おおまかな流れは同じなんだろうけど、細部に各々のこだわりというか思い入れが表れるということだろう。
今回、屈斜路コタンの<イチャルパ>で副祭主となった氏は、過去に参加した儀式での強烈なエピソードを披露してくれた。
いわく、「祭主を務めたA<エカシ>のやり方が気に入らず、B<エカシ>が途中で退席しちゃったんだよ。もちろんB<エカシ>も祭主を務めることができる器量を持ち合わせていただけに、納得できなかったんだろうなあ。いやいやびっくりしたけど、両人とも真剣だったんだなあ」。
現代を生きるアイヌが<イチャルパ>に関して悩むことの一つに服喪期間がある。
配偶者が亡くなってから一年以内の<イチャルパ>は参加してはならない、とされているのだ(<イチャルパ>以外でも<カムイノミ>神々への祈りが行われる席には出られない、とされている)。明るい楽しい儀式ならともかく、先祖供養なのに?…ねえ。
それでも、配偶者が亡くなった場合はわりと定着しているからいいとして、困るのは兄弟姉妹やら祖父母やら伯父(叔父)伯母(叔母)やら義兄弟姉妹やら従兄弟姉妹やら孫などにあたる関係者が亡くなったときである。直系、傍系も加わったら…はて?????
以前、阿寒湖温泉に住む<フチ>年配の女性にそのことを尋ねたことがある。
「日川<エカシ>は、配偶者だったら2年は(<イチャルパ>に参加しては)ならぬ、と言っていたよ」と教えてくれた。
い、1年じゃないのお?
「最後は当事者の考え方次第のところもあるべさ。私も○○(亡くなった方の名前)が逝った年は、自分の子供のように思っていたからね、(参加してもいい関係ではあったが)出なかったんだ」
今年、本人の叔父、配偶者の叔母それぞれを亡くした男性は、「アドバイスとして口出しはするけど手出しはしない」ことを決めた。叔父叔母とのつきあいの深さや、亡くなってからまだ日が浅いことなどから至った結論だ。
儀礼の用具(詳しくは後日あらためて書きます)は男性だけが作るものなのだが、その用具に触ることは遠慮しておく、という意味である。
これこそ、<エカシ>によって見解が分かれるのではないかと思われるのだが、道内のほかの地区はどうなんだろか?
さきほど小耳に挟んだテレビの道内ニュース
「ホテルの客室で誤射」
エゾシカ猟のために宿泊していたハンター歴25年のベテランが、銃の手入れをしていた際、誤って引き金に手をかけてしまい発砲させた、というもの。幸いけが人はいなかったみたいだが。
なんか毎シーズン、こんなニュースを聞いているような…。
10月26日のブログで「山に入るときは気をつけようね」と書いたが訂正します。
この時期、どこにいても気をつけようね。以前、車で走行中、不運にも流れ弾に当たった人がいたような記憶がするのだが。
今年、屈斜路コタンで行われる<イチャルパ>の祭主を引き受けてくださった某氏。
「私なんかがそんな大役を?」というとまどいがまずあったそうだが、「日ごろお世話になっているご恩返しができるのなら」「少しでも私が知っていることは包み隠さず伝えていければと思い」承諾した、と胸の内を明かしてくれた。
その某氏は集まりの冒頭、「アイヌには敬老精神というか年上を大切にする気持ちが強い。一年でも早く生まれた方は人生の先輩である」といい、現在、屈斜路コタンで暮らす最年長の男性を祭主とし、氏は副祭主として<イチャルパ>を支えていきたい、このことはぜひ了承してほしいと話し、参加者は全員うなずいたのだった。
さて−。
先祖供養祭<イチャルパ>に限らず、アイヌ民族の儀式に関する執り行い方は祭主を務める<エカシ>長老によって違う、ということは昨日も書いた。
たぶん、おおまかな流れは同じなんだろうけど、細部に各々のこだわりというか思い入れが表れるということだろう。
今回、屈斜路コタンの<イチャルパ>で副祭主となった氏は、過去に参加した儀式での強烈なエピソードを披露してくれた。
いわく、「祭主を務めたA<エカシ>のやり方が気に入らず、B<エカシ>が途中で退席しちゃったんだよ。もちろんB<エカシ>も祭主を務めることができる器量を持ち合わせていただけに、納得できなかったんだろうなあ。いやいやびっくりしたけど、両人とも真剣だったんだなあ」。
現代を生きるアイヌが<イチャルパ>に関して悩むことの一つに服喪期間がある。
配偶者が亡くなってから一年以内の<イチャルパ>は参加してはならない、とされているのだ(<イチャルパ>以外でも<カムイノミ>神々への祈りが行われる席には出られない、とされている)。明るい楽しい儀式ならともかく、先祖供養なのに?…ねえ。
それでも、配偶者が亡くなった場合はわりと定着しているからいいとして、困るのは兄弟姉妹やら祖父母やら伯父(叔父)伯母(叔母)やら義兄弟姉妹やら従兄弟姉妹やら孫などにあたる関係者が亡くなったときである。直系、傍系も加わったら…はて?????
以前、阿寒湖温泉に住む<フチ>年配の女性にそのことを尋ねたことがある。
「日川<エカシ>は、配偶者だったら2年は(<イチャルパ>に参加しては)ならぬ、と言っていたよ」と教えてくれた。
い、1年じゃないのお?
「最後は当事者の考え方次第のところもあるべさ。私も○○(亡くなった方の名前)が逝った年は、自分の子供のように思っていたからね、(参加してもいい関係ではあったが)出なかったんだ」
今年、本人の叔父、配偶者の叔母それぞれを亡くした男性は、「アドバイスとして口出しはするけど手出しはしない」ことを決めた。叔父叔母とのつきあいの深さや、亡くなってからまだ日が浅いことなどから至った結論だ。
儀礼の用具(詳しくは後日あらためて書きます)は男性だけが作るものなのだが、その用具に触ることは遠慮しておく、という意味である。
これこそ、<エカシ>によって見解が分かれるのではないかと思われるのだが、道内のほかの地区はどうなんだろか?
さきほど小耳に挟んだテレビの道内ニュース
「ホテルの客室で誤射」
エゾシカ猟のために宿泊していたハンター歴25年のベテランが、銃の手入れをしていた際、誤って引き金に手をかけてしまい発砲させた、というもの。幸いけが人はいなかったみたいだが。
なんか毎シーズン、こんなニュースを聞いているような…。
10月26日のブログで「山に入るときは気をつけようね」と書いたが訂正します。
この時期、どこにいても気をつけようね。以前、車で走行中、不運にも流れ弾に当たった人がいたような記憶がするのだが。


