2007-08

暑気払いの呪文

2007年8月13日(月) 猛暑

アイヌ民族独特の行儀のことを<aynupuri アイヌプリ>という。

地域にもよるみたいだが、年に一度は祖先を偲ぶ<イチャルパ>先祖供養祭があり、ここ屈斜路コタンでは現在11月に行われている。
屋内で男性が<カムイノミ>神への祈りを行った後、外の<ヌササン>祭壇に行って、女性たちが供物を小さく砕いて自らも食べながら個人の名を呼び、語りかけながらヌササンの周りに撒き散らす。
墓参りの習慣は、あまりなかったようだ。
いや、勉強不足なんではっきりしたことはいえない…。

屈斜路コタンのヌササンは、屈斜路湖畔の大きなハルニレの木の下にある。
つねにコタンの住人を見守ってくれる位置に存在している神聖な場所だ。なんとなく、違う空気が…。
近くに観光客向けの説明板もあるので、気が付いたら読んでみてね。

が。
現代を生きるアイヌとしては墓参りもする。
ということで、きょうは盆の入りだ。
なので、ご先祖さまお迎え用の「きゅうり馬」と「なす牛」が登場した。

左右前後のバランスをとるのが難しいんである。
割り箸を突き刺すのは一発で決めねばならんし。

刺し先を削ってとがらせ、きゅうりやなすを正面から見て「ふーむ」、きゅうりやなすを正面から見て「ふーむ」、よし、このへんだな、えいやっ、と突き刺す。いや、別に掛け声はいらんけど。
07081301

おっ、なかなかいいんでないかい?

いやいやいやいや、それにしても昨日といい今日といい、暑いったら暑い。
じーっと動かないでいても暑い。
でも動かないわけにもいかないから、思い切って動いたら、くらくらするぐらい暑い。
おまけに風も無いときた日にゃあ、あーた。

セミは狂ったように鳴いていて、耳の奥までジンジン響く。こっちまで気が狂いそうじゃ。
日本列島全体が酷暑みたいだから文句をいってもしょうがない。

内地から来たお客さまが驚異的な言葉を発した。
「こっちは湿度がないからまだ耐えられますよね」

……。そ、そうだったんだ。これぐらいじゃ湿度は無いに等しいんだ。
てっきり湿度も不快指数も100を突破していると思ってた。

すまん。ぜいたく言って。

おまけにこの暑さの中でも置いてあるストーブを、お客人はするどく見つけて指摘なさる。
だって、お盆を過ぎたら朝晩は肌寒くなるんだよ。

そう、「お盆が過ぎれば」「お盆が過ぎれば」−これが暑さを乗り切る呪文である。
「ビール」「ビール」じゃないぞ。
ビールは暑くなくても飲んでるもん。

で、ビールを飲みながらテレビを見ていたら流れてきた天気予報。
「この暑さは一週間くらい続くでしょう」

……一週間後っていったら、お盆はとっくに終わってるがな。

テーマ:北海道/道東 - ジャンル:地域情報

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