イナウニ
2009年11月4日(水) 晴れ ときどき くもり
屈斜路コタンの観光シーズンは、だいたい10月を区切りとして終わる…というのは、あくまでも<Kussharo Factory>の私見にすぎないが、あながち外れていなくもない…と思う。
はっきりしないけど。
近隣のカヌーorネイチャーガイドさんたちを見回してみてもヒマ、もとい、忙しくなさそうだし(たぶん、<Kussharo Factory>だけには言われたかないわい!と思っているだろうけど)。
近隣で一番の観光スポットである「屈斜路コタンアイヌ民俗資料館」も10月31日をもって今シーズンの営業を終了したし。
よって、<Kussharo Factory>のリアル店舗も今シーズンの営業を終了…ってゆーか、とっくの以前にフェードアウトしているとゆーか、トップシーズンのうちから開いているのか閉まっているのかよくわからなかったってゆーか(泣)。
ご来店いただきました皆さま、本当にありがとうございました。
改めてお礼申し上げます。
せっかくお越しくださったのに、もしかしたら閉まっていたという皆さま、ごめんなさい。
あまりいないと思うけど。
で。
観光シーズンが過ぎ、静けさが漂いまくっているこの時期(今年は観光シーズン中から静けさが漂っていなくもなかったが)。
雪が降る前に、屈斜路コタンでは一大イベントを行う使命がある。
今やこの地域で唯一ともいうべき、<ainu puri>アイヌの風習が色濃く残る<icharpa>先祖供養祭だ。
事前の準備として、まずは男性が屈斜路の<kamuy>神に捧げるための<inaw>木幣の材料となるヤナギを伐りに行かねばならぬ。
ヤナギはアイヌ語で<susu>というが、<inaw ni susu=inaw(イナウ)ni(木)susu(ヤナギ)>ともいわれる。
<inaw>には<sikerpe ni>キハダや、その名も<inawni ni=イナウの木・木>と称されるミズキも使われるが、現在の屈斜路ではヤナギの利用頻度が一番高い。
キハダにしてもヤナギにしても、木の肌が白くて美しく、節も少なく真っ直ぐ伸びる。
アイヌはこういう性質の木を「素性がよい」と表現した。
ヤナギの場合はまた、再生力の強さも魅力だったようで、更科源蔵は著書で「造物神が人間をつくるときにこの木を背骨にしたということも、(ヤナギの再生力の強さが)無縁だとは思われない」と書いている。
それで人間は、老人になるとヤナギの古木のように腰が曲がるのだ、という伝承もあるという。
ちょっと<makiri>小刀を当てるときれいに皮がむける、実に「素性がよい」木であると実感する。

皮をむいたヤナギは一週間ほど陰干しをして、適度に乾燥させていく。
屈斜路コタンの観光シーズンは、だいたい10月を区切りとして終わる…というのは、あくまでも<Kussharo Factory>の私見にすぎないが、あながち外れていなくもない…と思う。
はっきりしないけど。
近隣のカヌーorネイチャーガイドさんたちを見回してみてもヒマ、もとい、忙しくなさそうだし(たぶん、<Kussharo Factory>だけには言われたかないわい!と思っているだろうけど)。
近隣で一番の観光スポットである「屈斜路コタンアイヌ民俗資料館」も10月31日をもって今シーズンの営業を終了したし。
よって、<Kussharo Factory>のリアル店舗も今シーズンの営業を終了…ってゆーか、とっくの以前にフェードアウトしているとゆーか、トップシーズンのうちから開いているのか閉まっているのかよくわからなかったってゆーか(泣)。
ご来店いただきました皆さま、本当にありがとうございました。
改めてお礼申し上げます。
せっかくお越しくださったのに、もしかしたら閉まっていたという皆さま、ごめんなさい。
あまりいないと思うけど。
で。
観光シーズンが過ぎ、静けさが漂いまくっているこの時期(今年は観光シーズン中から静けさが漂っていなくもなかったが)。
雪が降る前に、屈斜路コタンでは一大イベントを行う使命がある。
今やこの地域で唯一ともいうべき、<ainu puri>アイヌの風習が色濃く残る<icharpa>先祖供養祭だ。
事前の準備として、まずは男性が屈斜路の<kamuy>神に捧げるための<inaw>木幣の材料となるヤナギを伐りに行かねばならぬ。
ヤナギはアイヌ語で<susu>というが、<inaw ni susu=inaw(イナウ)ni(木)susu(ヤナギ)>ともいわれる。
<inaw>には<sikerpe ni>キハダや、その名も<inawni ni=イナウの木・木>と称されるミズキも使われるが、現在の屈斜路ではヤナギの利用頻度が一番高い。
キハダにしてもヤナギにしても、木の肌が白くて美しく、節も少なく真っ直ぐ伸びる。
アイヌはこういう性質の木を「素性がよい」と表現した。
ヤナギの場合はまた、再生力の強さも魅力だったようで、更科源蔵は著書で「造物神が人間をつくるときにこの木を背骨にしたということも、(ヤナギの再生力の強さが)無縁だとは思われない」と書いている。
それで人間は、老人になるとヤナギの古木のように腰が曲がるのだ、という伝承もあるという。
ちょっと<makiri>小刀を当てるときれいに皮がむける、実に「素性がよい」木であると実感する。

皮をむいたヤナギは一週間ほど陰干しをして、適度に乾燥させていく。
實りの秋
2009年11月3日(火) 晴れ
現在の日本国憲法は1946年11月3日に公布、翌47年の5月3日に施行された。そして1948年に公布・施行された「国民の祝日に関する法律」いわゆる「祝日法」により、5月3日が憲法記念日、11月3日が文化の日に制定された、という流れである。
そもそも、「成人の日」は小正月で昔はこの日に元服の儀が行われたことから1月15日になったんだし、「体育の日」だって1964年に東京オリンピックの開会式が行われたからこその10月10日…と、まあ、ちゃんと意味があってこの日になったにもかかわらず、ハッ○ーマンデー法なるHAPPYな決まりごとのせい、もとい、おかげで毎年毎年日にちが変わるようになってしまった…わけですな。
気の毒に。
そんな中でも文化の日は11月3日から動いていない。
というか、法律をもってしても制定の意味合い上、動かしにくいというか…ごにょごにょごにょ。
ということで−。
この日は皇居で行われる文化勲章親授式をはじめ、各地で文化的な貢献度の高い方々を称えている。
都道府県レベルではだいたい、地元の新聞社が中心となって行われていることが多い。
今年で63回目となる「北海道新聞文化賞」。
社会部門は、「松浦武四郎の研究に多大な貢献」をした秋葉實氏が受賞された。
<Kussharo Factory>のスタッフは今のところ、氏にお会いしたことはないのだが、多少なりとも松浦武四郎翁に関わっている身として、今回の受賞はたいへんうれしく思っている。
心からお祝い申し上げます。
武四郎翁についての研究をなんと!40年もされてきているんですぞ。
その間に発刊した関連著書は30冊にのぼるという。近年は体調がすぐれないことも増えているそうだが、83歳になる現在も研究意欲は衰えることなく、精力的な活動をされているとのこと。
今後のご活躍を心からお祈り申し上げます。
さて−。
文化の日の制定由来には、「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」と掲げられている。
ゆえに、<Kussharo Factory>のスタッフは、ゆかいな仲間と<sikerpe>キハダ・シコロの実を採りに山へ。
この実を煮詰めたものは風邪に効果があるとか、煎じた煮汁は身体にいいと、今でも愛用者が多いのである。
「だから、文化の日に山へ行ったこととどういった関連が?」
現在の日本国憲法は1946年11月3日に公布、翌47年の5月3日に施行された。そして1948年に公布・施行された「国民の祝日に関する法律」いわゆる「祝日法」により、5月3日が憲法記念日、11月3日が文化の日に制定された、という流れである。
そもそも、「成人の日」は小正月で昔はこの日に元服の儀が行われたことから1月15日になったんだし、「体育の日」だって1964年に東京オリンピックの開会式が行われたからこその10月10日…と、まあ、ちゃんと意味があってこの日になったにもかかわらず、ハッ○ーマンデー法なるHAPPYな決まりごとのせい、もとい、おかげで毎年毎年日にちが変わるようになってしまった…わけですな。
気の毒に。
そんな中でも文化の日は11月3日から動いていない。
というか、法律をもってしても制定の意味合い上、動かしにくいというか…ごにょごにょごにょ。
ということで−。
この日は皇居で行われる文化勲章親授式をはじめ、各地で文化的な貢献度の高い方々を称えている。
都道府県レベルではだいたい、地元の新聞社が中心となって行われていることが多い。
今年で63回目となる「北海道新聞文化賞」。
社会部門は、「松浦武四郎の研究に多大な貢献」をした秋葉實氏が受賞された。
<Kussharo Factory>のスタッフは今のところ、氏にお会いしたことはないのだが、多少なりとも松浦武四郎翁に関わっている身として、今回の受賞はたいへんうれしく思っている。
心からお祝い申し上げます。
武四郎翁についての研究をなんと!40年もされてきているんですぞ。
その間に発刊した関連著書は30冊にのぼるという。近年は体調がすぐれないことも増えているそうだが、83歳になる現在も研究意欲は衰えることなく、精力的な活動をされているとのこと。
今後のご活躍を心からお祈り申し上げます。
さて−。
文化の日の制定由来には、「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」と掲げられている。
ゆえに、<Kussharo Factory>のスタッフは、ゆかいな仲間と<sikerpe>キハダ・シコロの実を採りに山へ。
この実を煮詰めたものは風邪に効果があるとか、煎じた煮汁は身体にいいと、今でも愛用者が多いのである。
「だから、文化の日に山へ行ったこととどういった関連が?」
到来
2009年10月31日(土) くもり
それは、<Kussharo Factory>のフレンドリープレイス・阿寒湖アイヌコタンへ向かう途中の午後6時20分のことだった。
わが町・弟子屈町と阿寒町を結ぶ阿寒横断道路を走っていた、そのとき。
今シーズン初めて、<upas>雪と対面した瞬間であった。
(ちなみに、弟子屈町も午後9時から
の予報になっていたが、日付が変わるころになっても
のままだ)

(画像は阿寒湖アイヌコタンにて)
<Kussharo Factory>のなんちゃって気象記録士によると、昨年も阿寒湖アイヌコタンでの初雪は10月31日であった。
一概にはいえないが、雪を憂鬱な気持ちで迎えるのが地元で生まれ育った人間、雪をウキウキした気分で迎えるのが移住してきた人間である。
たぶん。
3日ほど前、すでにスタッドレスタイヤに交換済みだった<Kussharo Factory>のスタッフとしては、「恐いモン、ないもんねー」という余裕の構えであった。
が、対向車が見えた途端、イヤーな予感がよぎったのである。
レンタカーなら冬タイヤに交換してあるだろうけど、地元の車だったらまだ交換していない可能性も高いんでないかい?
いくらこちらが準備万端であっても、相手の車がスリップして突っ込んできたら…ねえ。
基本的にはどうしようもないが、どうしようもないのもシャクなので、そういうときは…祈るしかないかなあ。
「雪は天から送られた手紙である」という美しい言葉を残してくれたのは、世界で初の人工雪に成功した物理学者の中谷宇吉郎。
アイヌ語の<upas>はu=互いに、pas=走る、という意味をもつ。
ことしも、雪と一緒に楽しく過ごしたいものである。
それにしても−。
某公共放送の夜9時台の天気予報に登場する「冬将軍」キャラは…なんとかならんのか!
それは、<Kussharo Factory>のフレンドリープレイス・阿寒湖アイヌコタンへ向かう途中の午後6時20分のことだった。
わが町・弟子屈町と阿寒町を結ぶ阿寒横断道路を走っていた、そのとき。
今シーズン初めて、<upas>雪と対面した瞬間であった。
(ちなみに、弟子屈町も午後9時から
の予報になっていたが、日付が変わるころになっても
のままだ)

(画像は阿寒湖アイヌコタンにて)
<Kussharo Factory>のなんちゃって気象記録士によると、昨年も阿寒湖アイヌコタンでの初雪は10月31日であった。
一概にはいえないが、雪を憂鬱な気持ちで迎えるのが地元で生まれ育った人間、雪をウキウキした気分で迎えるのが移住してきた人間である。
たぶん。
3日ほど前、すでにスタッドレスタイヤに交換済みだった<Kussharo Factory>のスタッフとしては、「恐いモン、ないもんねー」という余裕の構えであった。
が、対向車が見えた途端、イヤーな予感がよぎったのである。
レンタカーなら冬タイヤに交換してあるだろうけど、地元の車だったらまだ交換していない可能性も高いんでないかい?
いくらこちらが準備万端であっても、相手の車がスリップして突っ込んできたら…ねえ。
基本的にはどうしようもないが、どうしようもないのもシャクなので、そういうときは…祈るしかないかなあ。
「雪は天から送られた手紙である」という美しい言葉を残してくれたのは、世界で初の人工雪に成功した物理学者の中谷宇吉郎。
アイヌ語の<upas>はu=互いに、pas=走る、という意味をもつ。
ことしも、雪と一緒に楽しく過ごしたいものである。
それにしても−。
某公共放送の夜9時台の天気予報に登場する「冬将軍」キャラは…なんとかならんのか!
素朴なギモン
2009年10月27日(火) 暴風雨
太平洋側を進路にとった台風20号の影響で、屈斜路コタンは午後から一段と風雨が強まった。
湖面は、アイヌだったら昔から「ウサギが跳ねる」と表現したような白波が大きく立ち、岸に向かって打ち寄せている。
こんな状況下−。
白鳥はどうなるんだべ?
「はい?」
たぶんさ、水の中では必死こいて足を動かしているだろうけど…ちょっとでも力を抜いたらピューンって流されちまうべ。
「そ、そうかい?」
おまけにさ、疲れたからってちょーっとうたた寝でもしようもんなら、気がついたときに「あら? ここはどこ?」ってなことにならんとも限らんべ。
「……」
気にしていると夜に寝られなくなりそうなので、思い切って暴風雨の中、傘もささずに見に行った。
正確にいうと、風が強すぎて傘なんてさせる状態ではなかったのだ。
はたして、白鳥は−。
露天風呂周辺の陸地に上がって避難していた。
おそらく、他(の白鳥)と違うことをやりたがる天の邪鬼タイプの2,3羽はそれでも湖面にプカプカ浮いてはいたが。
そのときになって初めて、カメラを持って行くのを忘れたことに気がついた。
惜しい。
それにしても、なして今まで検証しなかったんだべか?
「白鳥が屈斜路湖にいるこの時期に台風なんて来たことなかったべや」
ああ、そうか。
「ところでさ、そもそも白鳥って…というか水鳥ってなして水面に浮かべるん?」
はて?…
太平洋側を進路にとった台風20号の影響で、屈斜路コタンは午後から一段と風雨が強まった。
湖面は、アイヌだったら昔から「ウサギが跳ねる」と表現したような白波が大きく立ち、岸に向かって打ち寄せている。
こんな状況下−。
白鳥はどうなるんだべ?
「はい?」
たぶんさ、水の中では必死こいて足を動かしているだろうけど…ちょっとでも力を抜いたらピューンって流されちまうべ。
「そ、そうかい?」
おまけにさ、疲れたからってちょーっとうたた寝でもしようもんなら、気がついたときに「あら? ここはどこ?」ってなことにならんとも限らんべ。
「……」
気にしていると夜に寝られなくなりそうなので、思い切って暴風雨の中、傘もささずに見に行った。
正確にいうと、風が強すぎて傘なんてさせる状態ではなかったのだ。
はたして、白鳥は−。
露天風呂周辺の陸地に上がって避難していた。
おそらく、他(の白鳥)と違うことをやりたがる天の邪鬼タイプの2,3羽はそれでも湖面にプカプカ浮いてはいたが。
そのときになって初めて、カメラを持って行くのを忘れたことに気がついた。
惜しい。
それにしても、なして今まで検証しなかったんだべか?
「白鳥が屈斜路湖にいるこの時期に台風なんて来たことなかったべや」
ああ、そうか。
「ところでさ、そもそも白鳥って…というか水鳥ってなして水面に浮かべるん?」
はて?…




